文字の大きさ

  • 標準
  • 拡大

色を変える

白色

黒色

青色

ページ自動読み上げ

ページ自動読み上げボタン

西城地域の記念物(史跡)

○記念物には史跡・名勝・天然記念物があります。西城地域の天然記念物はこちらのページへ。
○庄原市の記念物一覧と他地域の記念物についてはこちらから

史跡一覧

国指定
名称 地域 種類



史跡

比婆山伝説地

比婆山伝説地比婆山伝説地(熊野神社二の宮)比婆山伝説地(御陵石)

読み方 ひばやまでんせつち
指定 県指定
種別 記念物
種類
指定年月日 昭和16年3月10日
所在地 庄原市西城町熊野
庄原市比和町三河内
構造形式
解説
○和銅5(712)年に記された日本最古の歴史書である古事記に「故、その神避りましし伊邪那美神は出雲国と伯伎国との境の比婆之山に葬りき(訳:そこで、その亡くなったイザナミは出雲の国と伯伎の国との境にある比婆之山に葬った)」とある。
○ここにある比婆之山の所在地については諸説あり、広島、島根、鳥取の3県県境部に複数の候補地が存在する。当地の比婆山(御陵の峰)もそのひとつであり、古来より信仰の対象となってきた。記録によると、近世末~明治にかけては山陰、山陽のみならず九州からも登拝者を集めており、月祭日の28~29日には1~3万人もの人が登拝したという。
○南麓に遥拝所である熊野神社があり、山腹に那智の滝(古名鳥の尾の滝)がある。神域の巨石およびイチイの老樹は神籬磐境として伝承され、また遠くこの峰を望む四囲に磐境の遺跡と考えられる神籠石が点在している。


▲上へ戻る

八鳥塚谷横穴群

八鳥塚谷横穴群

読み方 はっとりつかだによこあなぐん
指定 県指定
種別 記念物
種類
指定年月日 昭和59年1月23日
所在地 庄原市西城町八鳥
構造形式 横穴は長さ1.7~3.0m
幅1.6~2.6 mの玄室
幅1 m前後の羨道
解説
○横穴墓とは、丘陵斜面に遺体を納める墓室を掘りこんだ古代の墳墓である。
○この横穴墓群は西城盆地北縁の低丘陵を利用したもので、東西約40mの範囲に6基が連なっている。一つひとつの横穴は長さ1.7~3.0m、幅1.6~2.6 mの玄室に、幅1m前後の羨道をつけたもので、平面形は、正方形をなすものと長方形をなすものとがある。この横穴墓群は古墳時代後半期(6世紀後半から7世紀初頭)にかけて作られたもので、県内で現存する横穴墓群としては唯一のものであり、山陰地方との関係を知る遺跡として貴重である。


▲上へ戻る

六の原製鉄場跡

六の原製鉄場跡

読み方 ろくのはらせいてつじょうあと
指定 県指定
種別 記念物
種類
指定年月日 昭和46年7月30日
所在地 庄原市西城町油木
構造形式
解説
○六の原たたら場跡は県民の森入口部の東西を渓流にはさまれた低平な丘陵上にある。鈩跡の背後には金屋子神社があり、西側の渓流を約200mさかのぼった場所には鉄穴流しの洗池もあり、砂鉄の採取から製鉄までの一連の工程の遺構が残っている。
○たたら場跡は周辺部が削平され、高殿の構造は不明であるが、鈩跡の地下構造は発掘調査の結果、鈩床が縦12m、横5mの規模で、その中央に鈩を乾燥させるための長さ約7mのトンネル状小舟が一対構築されていた。この地下構造は近世以降の手の込んだ工夫がこらされたもので山陽側では初めての調査例である。
○本たたら場跡は山陽側の赤目砂鉄を原料としたもので、銑押手法によるたたら場跡としての意義がある。


▲上へ戻る

小鳥原砂鉄精錬場跡(大谷山たたら)

小鳥原砂鉄精錬場跡

読み方 ひととばらさてつせいれんじょうあと(おおたにやまたたら)
指定 県指定
種別 記念物
種類
指定年月日 平成3年4月22日
所在地 庄原市西城町小鳥原
構造形式
解説
○この遺跡は、昭和7年の調査により「高殿」「元小屋」「銑破砕工場」「砂鉄再洗場」「落池」などの施設が確認されている。 「高殿」は、銑押しの丸打爐とみられ、大正7年に屋根の葺き替えを行うとともに、「天秤鞴」を「水車鞴」にかえたもので、歴史的にも大変貴重な遺構である。


◎製錬場跡
この製錬場は、明治34年から、大正10年までの21年間操業されたが、広島県内では一番最後まで操業されており、廃業後その地下構造は、破壊された形跡が無く、現在もそのままの状態で保存されているものと思われる。

◎大鍛冶場跡
爐で生産された銑は、大鍛冶屋で鉄滓を除いて鍛鉄に仕上げ、鉄製品の原料とした。この大鍛冶屋跡は、現在水田であるが、炉は端によったところに1基あり、長方体の鉄床は戦時中に供出し現存しない。大鍛冶屋跡の東側にも元小屋があったという。



▲上へ戻る

大富山城跡と二の丸跡

大富山城跡と二の丸跡
読み方 おおとみやまじょうあととにのまるあと
指定 市指定
種別 記念物
種類
指定年月日 昭和43年6月10日
所在地 庄原市西城町栗・入江・西城
構造形式
解説
○本城跡は典型的な山城跡で、西城市街の西南にそびえる標高511mの大富山に築かれた。北から東に大屋川と西条川をめぐらし、亀の尾(明神山)にある二の丸との間に入江川を内堀とし、さらに南に天神が平と物見が丸を構えた宏壮な城郭である。
○久代宮氏は7代高盛が天文2年(1533)この山に築城して久代(現東城町)から本拠を移し、11代広尚にいたるまで5代60余年間在城したが、領替えとなって天野新兵衛尉元嘉が入城した。元嘉は居ること9年、慶長5年関ヶ原の戦後毛利氏に従って長州萩に移り、福島正則が芸備両国を領するにおよびこの城は廃された。


▲上へ戻る

蟻腰城跡

蟻腰城跡

読み方 ありこしじょうあと
指定 市指定
種別 記念物
種類
指定年月日 昭和51年3月25日
所在地 庄原市西城町八鳥
構造形式
解説
○蟻腰城跡は久代宮氏の重臣東左衛門尉政幸の居城跡である。政幸は天文の頃、讒言によって大富山城主宮景盛に滅されたとされている。
○城跡は西城川と八鳥川との合流点に突き出た比高20mの丘陵(龍尾山)にあり、後方の陣ヶ丸台地に続く地形から名付けて蟻の腰という。 城の規模は小さいが、丘陵上には3段の郭が配置されており、南麓の水田は居館跡とされているし、東麓には菩提所の極楽寺がある。城の西側は西城川をへだてて有田山の荒木館と相対し、南約4kmには大富山城を望み、地の利を得た城構えである。


▲上へ戻る

胎蔵寺跡

胎蔵寺跡

読み方 たいぞうじあと
指定 市指定
種別 記念物
種類
指定年月日 昭和51年3月25日
所在地 庄原市西城町中野
構造形式
解説
○西城病院のすぐ後の丘上の南向斜面の中ほどで、点在する民家のすぐ上の二反歩余りの広い一枚畑が寺跡と伝えられている。
○この寺は中世において、大佐の金剛寺と相対して興隆した真言宗の寺のようで、広大な寺域には七坊(東坊、北坊・・・『国郡志』は西坊、上蓮坊、西蓮坊、真京坊、東前坊、法林坊)の跡地や多くの宝筐印塔などが残されているが、寺は慶長年中、西城から神辺へ、さらに福山城下を経て最終的に福山城の鬼門に当たる北吉津の現在地にあった常興寺の寺地に移され松熊山胎蔵寺と号して、現在に至っている。


▲上へ戻る

久代宮氏一門の墓所

久代宮氏一門の墓所

読み方 くしろみやしいちもんのぼしょ
指定 市指定
種別 記念物
種類
指定年月日 昭和43年6月10日
所在地 庄原市西城町栗
構造形式 32基
正面:13基、左側:8基、右側:11基
うち五輪塔 4基
解説
○久代宮氏は応永6年(1399年)大和国から備後の奴可郡久代に流されて土着したという。7代高盛が西城へ移城して浄久寺を建立し菩提所とした。
○墓所の正面13基のうち、11基には9代までの城主・7代城主の室・功臣山城守の刻銘があり、2基は無銘(10代と11代のものか)。左側の8基・右側の11基はいずれも無銘の小塔で、合わせて32基は宝篋印塔が主で五輪塔4基がまじるが、すべて当郡帝釈地方産の結晶質石灰岩(コゴメ石)製である。


▲上へ戻る

平子の石灰焼成窯遺構

平子の石灰焼成窯遺構

読み方 ひらこのせっかいしょうせいかまいこう
指定 市指定
種別 記念物
種類
指定年月日 平成21年3月26日
所在地 庄原市西城町平子
構造形式 約7mの石垣が2段積まれている。下段は窯体基礎、上段は焼成釜(2基)を囲む外壁で、窯の基底から焼成品を取り出すトンネル状の口が2孔ある。取り出し口は幅2.4 m、高さ2.4 mのアーチ型で、奥行きは4.6mである。
上段の石垣に囲まれた頂面は11.7×7.8 mあり、そのほぼ中央に直径約2.1 mの窯が2つ並んでいる(安全のため、窯は上方30cmほどを残し、土砂で埋められている)。
解説
○2段の石垣と2基の窯が残るこの遺構は、生・消石灰が生産されていた製造所跡である。窯は昭和9年3月20日に火入れされ、肥料用の石灰を中心に、昭和20年頃まで操業されていた。
○原料の石灰石は遺構の背後に露出していた帝釈石灰岩層から採掘していたが、のちに平子大滝付近の石灰石鉱山から搬送された。燃料の石炭は昭和9年開通の芸備線備後西城駅から馬車で運ばれた。
○文政8(1825)年以降、県下各地に石灰焼成釜が設けられ、呉市や豊田郡大崎上島町の沿岸・島嶼部と備北地域を主な生産地として生・消石灰の生産が行われてきた。このうち本件の遺構は最も良好に保存されており、貴重な近代化遺産といえる。


▲上へ戻る

※「用語解説」のご連絡については、ウェブリオまでお問い合わせください。

生涯学習課
お問い合わせ
生涯学習係:社会教育の振興、施設の整備・維持管理、人権教育、スポーツの振興など
電話:0824-73-1188
文化振興係:文化振興、文化財・埋蔵文化財、博物館・資料館など
電話:0824-73-1189