▼河野邦子(こうのくにこ)さん
口和町で暮らす
退職した夫の故郷である口和町に帰ることになったのが、今から17年前です。大阪での便利な生活に慣れていたので、田舎で暮らすことに不安がありました。
しかし、大阪で絵画鑑賞をしていたとき、木と小川だけの風景画に強く心引かれている自分に気づき、「私は田舎で暮らす運命なんだ!」と確信し移住しました。
口和に住んで初めての秋、山々の紅葉に感動したことを覚えています。
またその気持ちを近所の人に伝えたところ「上ばっかり見んこう下のほうも見てみんさい」と言われました。
確かに言われた通り足元を見ると、道端にはたくさんの栗が!足元にある自然も見逃さないように教えてもらったんだと思います。
子どもたちとのかかわり
大阪では学童保育に携わったり絵本の読み聞かせをしたり、ずっと子どもに関わる活動をしてきたので、庄原市でも読み聞かせやエプロンシアターで保育所などへ訪問しています。大きくなった子どもたちが私のことを覚えてくれていて、「あ!河野さんだ!」と町で話しかけてくれるのが何より幸せです。
口和町での暮らしが1冊の本に
私は堺市にある障害者作業所「くるみの樹」の通信にコラムを連載していました。
口和の暮らしの模様を書いていたのですが、3年前に施設側のご厚意により、コラムを1冊の本にしていただき、とても感動しました。
タイトルは「河野邦子さんの口和だより」です。口和町での暮らしは大変なことも多いですが、それ以上に楽しいことも多くあり、毎日がとても充実しています。
「河野邦子さんの口和だより」