本年1月、横浜市から比和町に移住し、地域の人たちと助け合いながら暮らす石田さんに、話を聞きました。
▼石田 雅俊(いしだ まさとし)さん
妻の祖父に憧れて
広島市で生まれ育った私は高校卒業後、バンドデビューを目指して横浜市に移り住みました。当時はとにかくお金がなかったのでさまざまな仕事をしました。最近の2~3年間は、介護職員や植木屋のフランチャイズ店の店長として、休みなく働いていましたが、忙しい日々と関東の物価の高さに疲れてきていました。
そんな生活をしていたある朝、妻の祖父が突然亡くなったと連絡がありました。祖父は比和町で暮らしており、92歳になっても昼は元気に草刈りをして家を守り、夜は少しお酒を飲んで休む、という生活をしていました。
介護の仕事でいろいろな高齢者の人生を見てきた経験と、自分の生き方や最後を考えた時、自然のまま生きた祖父の一生に憧れました。そして、空き家になっていた妻の祖父母の家に、移住することを決めました。
比和での暮らし
本年1月、妻と一緒に横浜市から比和町に移り住みました。仕事は何も決まっていませんでしたが、町内の介護施設に突撃で電話をし、採用してもらうことができました。また町内の植木職人と知り合うことができ、今は一緒に仕事をさせてもらっています。
比和で暮らしてみて、都会と比べると不便なところはたくさんありますが、その不便さも含めての田舎暮らしだと思っています。だからこそ近所や地域の人たちの助けがないと生きていけません。
地域の皆さんは、私たちが移り住んだことを本当に喜んでくれて、可愛がってくれたので、お願いごとやお誘いには応えたいと思っています。地域のお祭りなどに来る人が増えるように盛り上げていきたいですし、今後は比和の魅力を発信していくことを考えています。