総領町出身で、鍼灸師として活躍されている小林さんにお話を伺いました。
▼小林 一枝(こばやし かずえ)さん
鍼灸師として
私は総領町で生まれ育ち、高校卒業後は、鍼灸師になるため香川県の専門学校に進学しました。鍼灸師の資格を取得した後は、そのまま香川県で就職し、鍼灸の中でも「経絡を専門とした治療法※」の先生と出会い、助手として経験を積みました。
そこの鍼灸院は3年経ったら独立する決まりがあったため、今後の仕事に悩んでいたとき、父が三次市にある土地を紹介してくれました。
不安もありましたが腹をくくり、平成29年5月に庄原市に帰って開業することを決めました。今は毎日総領町から三次市へ通う生活をしています。
開業して6年目になりますが、患者さんと一対一で向き合い、その人に一番合う治療を目指すこの仕事は、自分にとても向いていると思います。治療をしていると自分の力不足を痛感し、落ち込んだりすることもありますが、それを乗り越えると楽しさや、やりがいがあるので頑張ることができます。
地元の皆さんに支えられて
総領町へ帰って2年が経った頃、小学生時代の先生から出張治療ができないかと相談されました。
地元の皆さんからも「総領自治振興センターでやってみたら」という提案をいただき、月に1回出張治療をすることになりました。
その時には、総領自治振興区の通信にも掲載していただき、地元の皆さんが本当にいろいろサポートしてくださいました。出張治療は2年半続けましたが、現在はコロナ禍で中断となっています。
鍼灸は「痛そう」「熱そう」のイメージが強いのですが、私はそれを丁寧な説明と気持ちのいい治療で変えていき、東洋医学を身近に感じてもらいたいと思っています。
※全身の循環を良くして、体のバランスと整える治療法。