▼佐伯真史(さいきしんじ)さん
古民家再生
高校を卒業後、都会への憧れもあり大阪の建築の学校に進学しました。卒業後も大阪での就職を考えていましたが、祖父の代から続く建築業を受け継ぐため東城に帰りました。
この仕事を始めた頃は、新築や新建材を利用したリフォームをメインで行っていて、新しい物が良いと思い、田舎にある家は古臭い物だと思っていました。
しかし、大阪からIターンで西城町に移住されたご夫妻と出会い、古民家のリフォームを行ったことをきっかけに、今まで何気なく見ていた古民家は都会の人にとっては珍しく、むしろ新しいものだと映ることに気付きました。
しっかりと見てみると長い歴史を経た古民家には黒光りした太い力強い大黒柱や梁、栗の柱や、桜の床板等、特性や味わいを生かした木材が使われ、土壁や漆喰等風土に適した素材は、それを生かしてきた大工・左官の技術力の高さの証であることが分かります。
また地域の人々と助け合いながら建てるなど、古民家が持つ沢山の魅力に自分自身が魅かれていきました。
そして古民家だけではなく、いつも見慣れていた里山の原風景、田んぼや畑など先祖代々大切に受け継ぎ、残してきたこの景色や物こそ、まちの宝だと気付き、それらを守っていきたいと強く思いました。
これらを残していくことこそが都会にはない庄原市ならではの魅力であり、移住や定住に繋がるものだと思っています。
仲間づくり
私は住宅の仕事をしているので、住宅に関係することで庄原のまちの魅力を伝えたり、地域が少しでも活性化してほしいと思っています。今後はまちを良くしたいという思いを持っている方とたくさん繋がり、仲間をつくり、そんな方々と一緒に庄原市を良くする活動をしていきたいと思っています。