海上保安庁を退職し、西城町に移住した阿部さんに話を聞きました。
▼阿部 基子(あべ もとこ)さん
海の上での生活
生まれてから高校卒業まで兵庫県姫路市で育った私は、両親の「学校に行きながらお給料がもらえるらしいよ」という言葉と、「船で海外にいけたらいいな」という思いから、呉市にある海上保安大学校に進学しました。
卒業後、境港市にある海上保安部の巡視船に配属されて以降、1、2年ごとに船と陸を交互に異動しながら、日本各地で勤務しました。船舶の免許を取得して船の運航や救難業務に当たり、流氷が漂うオホーツク海を運行したり、海上でイルカやクジラに遭遇したりするなどいろんな経験ができて、現場に出ることが本当に好きでした。
広島で勤務した際、大好きになったのが神楽です。広島市内に篠笛の教室があることを知り、子どもの頃から習ってみたかったこともあって、練習に通うようになりました。
退職してそろそろ陸で定住したいと考えていたころ、篠笛の先生の親戚が庄原市に住んでいたので、西城町の会社を紹介してもらいました。
西城町へ移住
半年前、26年間務めた海上保安庁を退職し、「ドローン操縦士になりたい女性職員」を募集していた現在の職場に転職しました。家は地域の人の紹介で、築50年の一軒家を貸していただけることになりました。人と人とのつながりから仕事や家が決まり西城で暮らすことになりました。
地域の皆さんが明るく接してくれて本当に感謝しています。「地域のお祭りに笛を吹きにきて」と声をかけてもらい、出たこともあります。安芸高田市の神楽団にも所属していますが、今では西城の神楽同好会にも入れていもらい、日々の生活を満喫しています。
今後はせっかく西城に住んでいるので、自分で野菜を育ててみたいと思っています。