ハワイから比和町に移住して40年の豊浦さんに、比和での暮らしの楽しみなどを聞きました。
▼豊浦 明美(とようら あけみ)さん
京都からハワイへ
京都府宇治市で生まれ育った私は、京都市のお寺に勤務していた比和町出身の住職(夫)と60年前に結婚しました。当時、比和には年2回帰省する程度で、あまり馴染みがある地域ではありませんでした。
息子が3歳、娘が1歳になった頃、住職が開教師としてハワイのお寺へ赴任することが決まり、船で10日間かけてハワイへ渡りました。
ハワイは、広島県から移住した人が多いので、地域のコミュニティにすんなり馴染むことができ、とても暮らしやすかったです。当時は移民した第1世代の人たちが存命で、住職のお説教をよく聞きにきてくれました。
ハワイで暮らすことになってから16年たった頃、住職の両親が高齢になったので、比和のお寺を継ぐために帰国することが決まりました。子どもたちは学校があるのでハワイに残り、私たち夫婦だけで帰国しました。
比和町での暮らし
比和町で暮らし始めた頃は人との距離感が近くて驚き、なじめるか不安でしたが、気が付けば比和に住んでいる時間が人生で1番長くなりました。人との距離の近さも、気に掛けてくれているからこそだと気付き、今ではここに住めて本当によかったと思っています。7年前に住職が亡くなり1人暮らしになりましたが、近所の人やご門徒(檀家)さんのおかげで楽しく過ごすことができています。
地域の人たちとはいろんな活動や趣味を楽しんでいます。太極拳を始めたり、お寺でヨガを開催して一緒に習ったりしています。ヨガの呼吸法はお経を読むのにとても役立つのです。
80代になりましたが、これからも健康に気を付けて地域の人たちと笑顔で暮らしていきたいと思っています。