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令和8年度施政方針

2月20日(金)に開催された本議会において、八谷市長が令和8年度の施政方針を述べました。

(写真:本会議場で施政方針演説をする八谷市長)
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1.はじめに   
                                
2.市政を取り巻く社会経済情勢

3.令和8年度当初予算案等の概要

4.令和8年度主要施策の概要

5.結びに
はじめに
令和8年度当初予算案並びにこれに関連します諸議案を御審議いただくに当たり、私の市政運営に対する所信と主要施策の概要についてご説明申し上げ、議員各位並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

昨年4月、私は多くの市民の皆様のご支持を賜り、市政のかじ取り役という重責を担わせていただくこととなりました。
この約10か月の間、市民・事業者の方々との対話に努め、現場の声に耳を傾けながら、市政運営に邁進してまいりました。

その中で常に念頭に置いてきたのは、市民の皆様が抱える様々な課題について、優先順位を明確にしながら、着実に解決を図りつつ、この地域が未来につながっていくための成長の道筋を描くこと、でございます。

それには、"まちづくり"の旗振り役である市役所の改革が何よりも急がれると考え、個々の職員が尊重され、能力を十分に発揮できる職場づくりや直面する行政課題に的確に対応できる組織体制の構築に力を注いでまいりました。
まだまだ、緒に就いたばかりではございますが、様々な対話を通じて、職員の自発的な取組も形になりつつあり、推進力を備えた組織としての第一歩を踏み出したと感じております。
こうした市役所改革と並行して、市民の皆様とともに目指す本市の将来像を描く「第3期庄原市長期総合計画」の策定を進めてまいりました。

策定にあたりましては、令和6年12月に、市民や市内各団体の代表、有識者で構成する庄原市長期総合計画審議会に諮問し、約1年をかけてご議論いただき、先日、2月2日に答申を受けたところでございます。
新たな総合計画では、今、本市に暮らす全ての人が、「安心な暮らし」に満たされ、そして、本市に住む人のみならず、本市と様々な形で関わりを持つ多くの人も本市に魅力を感じ、将来の可能性を育み、展望を描ける"まち"にしたいという願いを込め、"めざす将来像"を「安心な暮らしが充実し、庄原に関わる人の未来がつながっていくまち」としております。
今後、総合計画でお示しした「安心な暮らしの充実」、「将来に希望がつながっていく仕組みづくり」、「市民の期待に応え、将来を担う人的資源の育成」の3つの柱に従って、様々な施策を展開してまいります。


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市政を取り巻く社会経済情勢
さて、現在、私たちを取り巻く社会経済情勢は、少子高齢化の進行に伴う生産年齢人口の減少により慢性的な人手不足が生じ、医療・福祉・教育・交通といった基礎的サービスの維持に大きな課題が突きつけられています。

世界経済に甚大な影響を及ぼしたコロナ禍、ロシアによる 武力侵攻をはじめとする国際紛争、米欧の金融政策の変化などに起因する「コストプッシュ型インフレ」によって物価上昇は加速し、我が国の経済に深刻な影響を与えています。その結果、サービス価格や人件費の上昇が続く一方で、家計の逼迫と事業コストの高止まりが並行して継続する状況が生じております。

加えて、気候変動に伴う豪雨・猛暑等のリスク増大、老朽化インフラへの対応、急速なデジタル化に伴う生活様式の変化など、複合的かつ同時並行の課題にも直面しております。
このように、日々刻々と変化し不確実性が高まる社会情勢にありましても、私たちは地域の持続可能性が損なわれることがないよう、着実に施策を前へ進めなければなりません。

国政に目を転じますと、昨年発足した高市政権は、新たに「地域未来戦略」を地方創生の柱に据え、人口減少を正面から受け止めた施策展開を図るなかで、若者や女性にも選ばれる地域づくり、異分野・異業種の連携による「新結合」を通じたイノベーション創出などを推進する方針を示しております。

同時に、足元の物価高騰への対策として、生活者の負担軽減、エネルギー価格の安定化、中小企業支援等を通じ、生活者及び事業者への支援を継続しております。

また、県においては16年ぶりに知事が交代され、新たに横田知事が県政を担われることになりました。引き続き、人口減少対策や交流人口の拡大などを重点施策に位置付けるとともに、一方で、令和8年度を「農地再整備元年」と位置づけ、地域のめざすべき農業と農地利用の将来ビジョンの作成支援を開始すると表明されており、今後の施策展開を注視しております。

今後、国や県の施策動向を的確に踏まえつつ、安心・安全な 暮らしを下支えする効果的な対策を講じるとともに、地域経済の活力向上と産業の構造転換、次世代の人材育成を進め、未来へとつながる確かな道筋をお示しできるよう、令和8年度当初予算の編成に努めました。


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令和8年度の当初予算案等の概要
それでは、予算案の概要についてご説明申し上げます。
まず、歳入予算のうち特徴的な点を申し上げますと、市税につきましては、賃金の上昇に伴う給与所得の増加をはじめとした個人市民税の増収などにより、約1億円の増額を見込んでおります。

また、地方交付税につきましては、経済・物価動向等を適切に反映するとともに、様々な行政課題に対応し、行政サービスを安定的に提供できるよう、令和7年度を上回る額が確保されたことから、約1億円の増額といたしております。

なお、歳入歳出の収支均衡を図るため、財政調整基金を6億8千万円充当いたしております。

次に歳出予算では、物価や賃金の上昇の影響を受ける中で、市民サービスの提供に必要となる予算を措置するとともに、農林業の基盤産業化に向けて、農林水産業費の増額をしております。さらに、本市の競争力を高める戦略事業の実施に必要な予算を計上しております。

以上、令和8年度一般会計の予算規模は、前年度比で4.8%減の309億4,408万円となり、特別会計及び企業会計を加えた全体の予算規模におきましても、3.2%減の460億506万円といたしたところでございます。


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令和8年度主要施策の概要
次に、令和8年度の主要な施策につきまして、第3期長期総合計画(案)でお示しした3つの柱に従ってご説明します。

第一の柱は「安心な暮らしの充実」です。全ての市民が健やかに、そして安全に暮らせる地域社会を構築します。
子ども・子育ての分野では、子ども、子育て家庭や、子育てにかかわる全ての人がつながり、支えあい、子どもや若者が心身ともに健やかに育つまちをめざします。

そのため、「こどもまんなか社会」の実現に向け、全ての妊産婦、子育て世帯、子どもに対し、母子保健・児童福祉の両機能が一体となり、専門的な相談対応や、継続的なソーシャルワークによる指導・助言、幼児の発達に関する相談支援及び関係機関との連絡調整等を行う「こども家庭センター」を設置し、組織体制の強化を図り、子育て世代を支える取組を推進します。

また、国が進める乳児等を対象とした通園支援制度が、令和8年度から本格実施されることを受け、本市におきましても、全てのこどもの育ちを応援し、保護者の多様な働き方やライフスタイルにかかわらない形での支援を強化するため、就労要件を問わず時間単位等で柔軟に利用できる「こども誰でも通園制度」を実施いたします。
更には、施設の老朽化や多様なニーズに対応するため、子育て支援センターと放課後児童クラブを一体的に整備する「東城子育て支援施設」の実施設計及び敷地造成工事にも着手いたします。
福祉・介護の分野では、社会情勢が変化する中でも、誰もが住み慣れた地域で自分らしく生活し活動できる社会、安心して暮らせる地域の維持・発展をめざします。

そのため、令和9年度を始期とする「地域福祉計画」、「障害福祉計画及び障害児福祉計画」及び「高齢者福祉計画・介護保険事業計画・認知症施策推進計画」の策定を進め、今後の福祉施策の方向性をしっかりと定めてまいります。

また、社会問題化している「ひきこもり」への支援を目的とした居場所づくりやネットワークの強化などに取り組んでまいります。
ウェルネスの分野では、市民一人ひとりが心身の健康を維持し、安心して生活ができる環境づくりのため、専門機関と連携した情報提供や、予防医療・メンタルヘルスケア、さらには彩りある人生を送るための生きがいづくりの促進をめざし、「ウェルネス社会」の充実に努めます。

そのため、感染症対策として新たにRSウイルス母子免疫ワクチンの公費負担制度への追加や西城市民病院の医師確保対策などによる医療体制の充実に取り組みます。

また、田園文化センターへのWi-Fiや市民会館大ホール用 プロジェクター機器の整備などにより、施設の機能の充実を図るとともに、各自治振興センターにおける生涯学習事業の推進や各種スポーツ活動への参加機会の拡充に取り組み、生きがいを実感できる環境づくりを推進してまいります。
生活基盤の分野では、生活拠点の維持や、公共インフラの維持・整備、誰もが必要な時に必要な場所へ移動できる地域公共交通の実現に向け、市民の生活基盤の充実を図ります。

そのため、JR利用促進対策事業において、鉄道ネットワークの維持存続に向けた取組を進めるとともに、「第2期庄原市地域公共交通計画」に基づき、地域の特性に応じた効率的で柔軟な交通サービスに努めてまいります。

また、本町板橋線の改良による安全な歩行空間の確保や、市営住宅の整備により、都市機能の維持・向上を図り、市民の安全で安定した生活環境の形成に努めます。
地域経済の分野では、生活との関係性が深い生業の維持や地域に根差した域内経済循環の促進による暮らしの豊かさの拡大をめざします。

そのため、地産地消の推進による農業の次世代継承を目的として、新たに地域承継型農業支援事業に取り組むほか、手入れが不十分な森林の水源かん養や土砂災害防止、広葉樹の利活用と再生など、森林の公益的機能を維持・増進させるための「ひろしまの森づくり事業」の推進を図ります。

また、農林業経営にとって非常に深刻な課題である有害鳥獣対策については、捕獲作業の労力軽減を図るため、デジタル技術を活用したスマート捕獲などの活用に取り組みます。

更には、生活に身近な商品を取り扱う小売業や、飲食業などの地域に根ざした事業者を支援し、域内経済の好循環を創出するため、本市独自のキャッシュレス決済カードである「なみか・ほろか」の利用拡大を推進し、地域経済全体の活力を向上させてまいります。
防犯・防災・減災の分野では、犯罪抑止の取組強化や、災害に強いまちづくり、安全安心な地域づくりをめざします。

昨年6月に東城町粟田地区で発生した痛ましい殺人事件が、いまだ解決されない状況であることを踏まえ、家庭用防犯機器設置補助金の新設により、犯罪抑制を図る取組を一層強化し、市民の防犯意識を高めます。

また、消防施設の計画的整備と自主防災組織の活動支援を進め、地域防災力の充実を図ります。
自治・協働の推進の分野では、持続可能な住民自治のあり方について模索する中で、地域住民の安心な暮らしが守られるよう、まちづくりを進めてまいります。

また、まちづくり活動や生涯学習活動の拠点施設である自治振興センター施設の維持管理や、一層の機能向上を図ります。
ダイバーシティ・インクルージョンの分野では、「多様性」と「包摂性」を尊重し、市民一人ひとりの人権確立への取組を進めるとともに、インターネット上の人権侵害や性的マイノリティへの理解など、多様化する課題に対し、更なる人権啓発活動に努めてまいります。

また、令和9年度を始期とする「第3次男女共同参画プラン」を策定し、あらゆる分野で誰もが自分らしく輝ける社会の実現をめざすとともに、外国人住民の方が地域で安心して暮らすことができるよう、多文化共生社会に対する理解を深めてまいります。

さらに、戦後80年が経過した今、戦争の体験と被爆の実相の承継を含め、恒久平和への継続的な啓発に努めてまいります。
第二の柱は「将来に希望がつながっていく仕組みづくり」です。

農林業をはじめとする地域産業の振興と官民連携による新たな経済成長への取組をエンジンとして、地域経済が潤いを取り戻すことで"まち"の活性化が、市民に希望を与えるプロセスを構築し、このまちを将来につなげてまいります。
農林業の分野では、持続可能で競争力のある農業経営の確立に向けた農業振興対策と儲かる農業の基盤形成、そして林業では、森林の境界明確化と担い手育成を推進してまいります。

主要産業である農業では、スマート農業機械など新技術の導入によりコストの低減や生産効率・品質の向上を図り、生産 基盤を強化する「戦略型成長農業推進事業」を進めます。

あわせて、比婆牛や庄原ブランド米など、これまで育んできた貴重な地域特産品の生産規模の拡大などに取り組みます。

林業におきましては、森林境界の明確化を最優先課題に位置づけ、リモートセンシングを活用した立木及び土地の所有権界等の調査を実施し、森林整備の推進と計画的・安定的な木材生産を図ります。

また、高性能林業機械等の導入促進により、作業の効率化や 生産性向上を図り、若手林業家の人材の育成と定着につなげてまいります。
さらに、森林伐採後の植栽による再造林を支援し、循環型林業の一層の推進をめざします。
商工業の分野では、中小企業者などを対象に事業継続や創業に向けた支援策を講じ、市内の商工業の振興と地域経済の活性化を推進いたします。

特に、市内での新規創業や第二創業に取り組む起業家を支援することで新たなビジネスや雇用の創出をめざします。

また、商工団体や市内企業で構成する「庄原でいきいき働く協議会」などを通じて市内の労働力の確保に努めるなど、官民 連携による基盤産業の確立に努めてまいります。
あわせて、中小企業の経営基盤の強化と事業成長を後押しし、商業と工業の双方において域外との競争力が高まるよう支援してまいります。

さらに、民間事業者や関係団体との連携強化を図り、産学官金労などの多様なステークホルダーによる協力体制を構築するとともに、産業の成長戦略の策定に向けた取組を推進してまいります。
観光の振興の分野では、庄原DMOをはじめとする観光事業者等と連携を強め、本市ならではの資源を活用した観光地域づくりを、関係者一丸となって力強く推し進め、観光消費額の増加につなげてまいります。

交流宿泊施設「桜花の郷ラ・フォーレ庄原」の魅力向上のための庄原産材を活用した施設改修や、交流拠点施設における計画的な設備更新などを実施し、施設の維持や更なる魅力化を図ってまいります。
産学官連携の分野では、本市の地域資源の活用や地域課題解決につながるイノベーションの企画・実行・実装化を進めてまいります。

そのため、しょうばら産学官連携推進機構を活用し、市内外の関係者と接点を持ちながら、大学等が有する学術的知見と民間企業体などの先進的な技術のマッチングや、若者や子育て世代の交流の場を想定した拠点づくりなどに取り組んでまいります。
人口減少への適応の分野では、移住・定住の促進、関係人口の創出、都市機能の再編により、人口が減少する時代であっても人口減少に適応した持続可能で豊かな地域社会の実現に向けて取り組みます。

あわせて、県立広島大学庄原キャンパスとの連携を、より深めつつ、中心市街地の都市機能の維持・充実を図ってまいります。

庄原ファンクラブ事業では、会員の更なる獲得をめざし、地域の困りごと解決プラットフォーム「ひばサポ」の構築や市外の子どもが短期間、市内の保育園等に通いながら、家族で地域に滞在できる保育園留学などの取組により、関係人口と市民や地域をつなぐ仕組みづくりを行います。

第三の柱は「市民の期待に応え、将来を担う人的資源の育成」です。

「安心な暮らしの充実」や「将来に希望がつながっていく仕組みづくり」は、「人」が育まれる"まち"があってこそ叶うものと捉えています。子どもから大人まで、希望する全ての人が学び続け、成長できる環境を整えてまいります。
次世代教育の分野では、子どもたちが健やかに育つよう、安全で快適な学校環境の整備や保護者の負担軽減に取り組みます。

そのため、学校施設の長寿命化計画に基づき東小学校体育館を改修するほか、小・中学校トイレ洋式化工事の実施や、小・中学校体育館の空調整備に向け、実施設計などを進めます。

また、学校給食については、国の学校給食費負担軽減事業により、市内小学校の給食費の負担を軽減するとともに、本市の独自事業として中学校の給食費の負担軽減を新たに実施します。
リカレント教育の推進の分野では、生涯学習機会の提供に努め、現役世代やリタイヤ世代が主体的に学び直しに取り組めるよう、多様な学習機会の確保・提供に努めます。
グローバル人材の活躍の分野では、次代を担う世代の外国語教育の充実や、国際感覚に富みグローバルな視点を持つ人材の育成を図ります。
ふるさと愛・誇りの分野では、本市に愛着や誇りを持ち、暮らし続けたいと願う人を増やすとともに、様々な分野で活躍し、市民の希望につながる人材が育成・輩出されるまちをめざします。

そのため、シティープロモーションの総合マネジメントにより、ふるさと「庄原市」の効果的な発信基盤とプラットフォームの構築を進めます。

また、芸術・文化・スポーツで活躍する人材の育成を支援するため、優れた芸術・文化・スポーツに触れる機会を充実させます。

さらに、郷土学習の出前講座や民俗芸能の公開、デジタルアーカイブによる文化財の保存・活用を促進し、ふるさとの歴史・伝統文化を後継者へ継承します。
これまで述べてまいりました「まちづくりの三つの柱」を実現するためには、常に最小の経費で最大の効果を上げる行政経営が求められます。

そのため、組織体制の見直しとともに、職員一人ひとりの実行力を高め、挑戦と改善を促す風土を醸成し、まちづくりのけん引役として市民の皆さんの負託に応えてまいります。

また、今年度から取り組んでいる「行政経営改革大綱」の策定により、行政サービスの利便性と迅速性を高めつつ、限られた財源の中で持続可能性を確保し、変化の大きい時代を乗り越える市役所をめざしてまいります。
次に、来年度予算案に盛り込んだ5つのリーディングプロジェクト、「PEACE(ピース)-full(フル)」についてご説明いたします。
第3期長期総合計画にお示しした"めざす将来像"を実現するためには、これまで申し上げてまいりました分野ごとの施策を着実に推進することはもとよりでございますが、本市の四季折々の豊かな自然環境に育まれた食材と観光資源、そして多様な教育機関など、本市の持つ強みや特徴を生かし、他の自治体にはない魅力を創りあげ、競争力を高めることが重要となってまいります。

言い換えれば、他の自治体に対して比較優位に立つための、まさに戦略といえる取組を実施し、具体的な成果をあげていくことが不可欠です。

こうした観点で、構築したのが5つのリーディングプロジェクトであり、頭文字をとって「PEACE(ピース)-full(フル)」と名付けました。

この名称には、「平和で安心なまちづくりをさらに充実させ、未来につながる希望があふれるまちづくりを進めていく!」という想いを込めており、「リーディング」の名のとおり、先導的な取組を分野横断的に進め、本市の将来像の実現を加速化させる役割も担うものでございます。

令和8年度は、プロジェクトのスタートの年と位置づけ、「PEACE(ピース)-full(フル)、始動」をキャッチフレーズに、これらの取組を市民や事業者の皆様のご理解とご協力のもとで推し進めてまいりたいと考えております。
まず、一つ目の事業は、『庄原ブランディングの推進~庄原の魅力を発信し、市民の誇りと愛着を形成~』でございます。

庄原に関わる人が誇りと愛着を持ち、魅力を発信することで、庄原に「つながりたい」「行ってみたい」「住みたい」という、人の流れの創出をめざします。

そのため、庁内推進体制の整備や市民参加体制の構築、「シティープロモーション構想」の策定及びこれに基づく具体的な事業を展開し、誇りと愛着、発信をより一層高め、さらなる成果を生み出す好循環を形成します。
 二つ目は、『食料とエネルギー自給の推進~生き抜く力と豊かさを実現する仕組みづくり~』でございます。

この事業は、本市の「食」と「エネルギー」の自給を推進し、新たな視点で市民の幸福度を向上させる取組でございます。

再生可能エネルギーの自給率を向上させ、市民の食料とエネルギーの支出を抑えることで、「選択的支出」の増加を図り、経済的な豊かさを実感できる取組を進めます。

本市は、県内有数の農畜産物の生産地であり、豊富な水・森林資源に恵まれております。
こうした強みを活かし、市場に出回らない農産物を低価格でシェアする仕組みづくりや、バイオマス発電、小水力発電の実現可能性を調査・研究してまいります。
 三つ目は、『観光の基盤産業化の推進~観光消費額を増額させる戦略づくり~』でございます。

 この事業では、宿泊・交通・飲食・体験・お土産等、裾野が広い観光産業の基盤産業化を、オール庄原市で前進させます。

観光消費額の増加が市全体の経済的な豊かさにつながるよう、官民が連携したプロジェクトをスタートさせてまいります。

豊かな自然に育まれた本市の農畜産物や自然環境は高く評価されております。

農林業などの産業と観光産業との効果的な連携により地域外から外貨を獲得し、市内に還元できる強い産業へと育てるため、第3期庄原市観光振興計画の策定及び観光消費額増額のための戦略づくりに取り組みます。
四つ目は、『庄原版コンパクト+ネットワークの推進~人口が減少しても持続可能な"まち"となるよう構造転換を推進~』でございます。

この事業では、市域全体を俯瞰し、"まち"の構造転換のためのビジョンを明確化することで、中心市街地や支所周辺など一定の人口規模を持つエリアの暮らしや産業の機能を向上させます。

全国的に見ても、多くのまちで人口減少に伴う産業の衰退が、生活サービスなどの維持を困難にしています。

本市も同様に、生活に必要なサービスを提供する施設や店舗の撤退により、生活拠点の機能や利便性の著しい低下が予測されます。

これに対し、市民が安心して日常生活を営み、豊かさを実感できるまちにしていくため、中心市街地における都市機能の充実と、支所周辺における生活拠点機能の維持、公共交通等を利用できる環境づくりに取り組みます。
最後に、『地域の将来を見据え、子どもの進路実現をかなえる人材育成の推進~教育環境の充実やキャリア教育等の実施でふるさとへの愛着を形成~』でございます。

この事業では、児童生徒の教育環境の充実や地元企業や農業団体、観光業などと連携した職場体験やインターンシップ事業、市内小・中学校と県立学校・県立広島大学との連携推進などにより、地域と連携した教育プログラムの実施、地域人材の育成に取り組むとともに、ふるさとへの愛着形成をめざします。

本市は豊かな自然と歴史的な文化資源に恵まれた地域である一方、高校以降の進路先が少ないことから、進学等を機に若年層が流出するといった状況が続いており、加えて、希望する仕事の選択肢との関連から市内の子どもたちのUターンにつながりにくい状況となっています。

市民の期待に応え、将来を担う人材を育成していくため、子どもたちが自己実現できるようしっかりとした教育環境を整える取組を進めてまいります。

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結びに
以上、令和8年度の主要な施策の概要を申し述べましたが、本市を取り巻く様々な環境が厳しさを増す中にあって、市民の皆様に実感いただける成果を生み出すためには、市民、事業者の皆様はもとより、多様な主体と連携した施策を展開していくことが重要あり、市政やまちづくりの参考とするため広く市民の皆さんからのご意見をお寄せいただく「市民と市長をつなぐ~提案箱~」の実施や、市内商工団体の皆様とは、暮らしの豊かさを生み出す地域経済の発展について連携強化に関する意見交換をさせていただきました。

一方で、様々な知見や人的資源を有する地域外の皆様との連携も重要と考え、地域活性化の新たなパートナーといたしまして、株式会社モンベル様、プロ自転車ロードレースチーム・ヴィクトワール広島様と、それぞれ包括連携協定を締結いたしました。

こうした取組を通じ、観光・交流の促進、関係人口の拡大、地域産業の競争力強化、そして市民の皆様のウェルビーイングの向上につなげてまいります。

あわせて、官民連携による新たな価値創造を進め、地域全体の好循環を実現してまいります。
本市のめざす大局的な方向性につきましては、長期総合計画・基本構想及び基本計画(案)という形でお示しすることができました。

この度、「新たな視点を取り入れた未来につながる予算編成」において、具体的な取組をお示しできるまでに時間を要しましたが、このまちをより良くするためには、まずは大きな方向性を確認し、総合計画において丈夫な「幹」を作ったうえで、枝葉がしっかり茂るような、「骨太の政策」を打ち出すことが必要との認識で進めてまいりました。
今後、施策や事業の実施に当たりましては、データや仮説に基づく政策立案を組織内部に浸透させ、様々な取組に対して優先順位づけを徹底することで、PDCAサイクルに則した事業検証と継続的な改善を行い、効果が発現し成果が見える形で市政運営を前進させてまいりたいと考えております。
結びとなりますが、議員各位、そして市民の皆様におかれましては、市政運営に対しまして、何卒、深いご理解と力強いご支援、ご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げ、私の施政方針演説といたします。


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