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平成26年度施政方針

2月26日(水)に開催された本会議において、木山市長が平成26年度の施政方針を述べました。平成26年度施政方針1.jpg

(写真:本会議場で施政方針演説をする木山市長)

  1. はじめに
  2. 社会情勢の現状認識
  3. 市政運営の基本方針
  4. 予算編成の基本方針
  5. 庄原いちばんづくり
  6. 平成26年度主要施策について
  7. おわりに
はじめに

平成26年度当初予算案のご審議をお願いするにあたり、私の市政運営に対する一端を申し述べ、議員各位並びに市民の皆さんのご理解、ご協力を賜りたいと存じます。

昨年4月の市長就任以来、市民生活の安定を最優先に考え、丁寧な取り組みと、公平でわかりやすい行政に心がけるとともに、各地域での市民活動へも積極的に参加する中で、多くの皆さんと出会い、対話を重ね、要望やニーズの把握に努めてまいりました。

改めて「市民の暮らしを守る」という市長の使命と重責を痛感する一方で、それぞれの地域課題に対し、「自分たちで出来ることは自分たちで取り組む」といった皆さんの情熱や姿勢、地域力を肌で感じるとともに、「庄原いちばんづくり」の実現に向け、決意を新たにしたところでございます。
市長として迎える新年度を「実行の1年」と位置づけ、果敢な気持ちで新たな施策に取り組むと同時に、お寄せいただいた多くの声を貴重な財産、政策の礎と受け止め、「本市の発展と市民のしあわせ」のため、惜しまぬ努力をお約束いたします。

ときが経つのは早いもので、平成26年度は、新「庄原市」の誕生から10年目の節目の年でございます。
合併から今日までを振り返りますと、本庁舎や学校、保育所をはじめ大規模な施設整備は、ある程度実現してきております。
しかしながら、合併前の旧市町における共通課題でありました、人口につきましては、合併時の44,151人が、本年1月末で38,812人にまで減少し、高齢化率も39.1%に至っております。
人口の減少は、地域活力の低下をはじめ、本市の抱える諸課題に深く関与しており、半世紀以上にも及ぶ最重要課題であることは、誰もが認めるところでございます。
加えて、日本全体の人口が減少する中、条件不利地である本市の人口減少に歯止めをかけることの難しさは、これまでの過疎対策の歴史と現実が物語っておりますが、その取り組みは継続しなければなりません。

次なる10年への新たな一歩を踏み出すにあたり、今後は道路網などのインフラ整備にも増して、心の「いちばん」の源泉となる市民福祉や定住促進など、ソフト事業を中心とした施策に軸足を移すことが、重要であると考えております。
とりわけ、人口減少という課題解決に向けては、家庭や地域をはじめ、それぞれの立場で「なぜ、こうなったのか」「何ができるのか」を一人ひとりが真剣に考え、行動するという姿勢が求められていると思うところでございます。

こうした認識のもと、市民の皆さん、議員の皆さん、そして私たち行政が意識と情報を共有しつつ、参画と協働による「オール庄原」の体制を確立し、この地に生まれ、この地に暮らし、そして、この地を訪れた、誰もが「庄原がいちばん」と実感できる「ふるさとの実現」に努めてまいります。

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社会情勢の現状認識

次に、本市を取り巻く社会情勢であります。わが国は今、4月からの「消費税率引き上げ」や大詰めを迎えた「TPP交渉」など、市民生活、地域経済への影響が強く懸念される、国政運営の転換期にあるといっても過言ではございません。
国の責任において、景気回復の実感を中山間地域まで届けていただくこと。増税の目的である「安心して暮らせる社会の構築」に努力されること。さらには「日本の農業を守る」との公約遵守を果たされることを、切に望むところでございます。

広島県政に目を転じますと、湯崎知事の2期目がスタートいたしました。知事は、重点政策のひとつに「中山間地域振興条例に基づく地域力の強化」を掲げられ、推進本部や県と市町の協議の場を設置し、現在、総合計画の策定に取り組まれております。
典型的な中山間地域、過疎地域である本市にとりましては、期待が膨らむところでございますが、決して、県任せにすることなく、計画段階から実施まで積極的に関与してまいります。

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市政運営の基本方針

次に、新年度の市政運営における、基本方針を述べさせていただきます。
まず第1は、「庄原いちばんづくり」の着実な推進であります。
私は、市長就任にあたり「庄原がいちばん」と実感できるまちづくり。「地域産業」、「暮らしの安心」、「にぎわいと活力」を柱とする「庄原いちばんづくり」を掲げました。
昨年11月に「第1期庄原いちばん基本計画」を策定・公表し、その政策に属する特化すべき事業をお示しいたしましたが、新年度はこれらの事業がスタートする年であるとともに、第2期計画を策定する重要な年であることから、社会情勢の変化を見極め、丁寧な説明と議論を重ねながら、着実に取り組んでまいります。

なお、「庄原いちばんづくり」の推進体制を強化するため、「いちばんづくり政策監」を新設することといたしました。
政策監は、広島県との人事交流による県職員を充て、「いちばんづくり」に係る政策を総合的かつ横断的に所管し、関係事業の進行管理や「第2期庄原いちばん基本計画」の策定を行う、統括担当として業務に当たりますが、新たな発想や情報収集力などの手腕発揮のみならず、組織の活性化にも寄与するものと確信いたしております。

第2として、「行財政改革」への取り組みであります
地方自治体を取り巻く環境が日々変化する中、最少の経費で最大の効果を得ること。本市が持つ潜在力を最大限に活用し、必要な行政サービスを確実に提供していくことは、基礎自治体としての使命であり、永遠の課題でもあります。
また、本市財政の根幹をなす「地方交付税」につきましては、国において、合併に対応した新たな仕組みが検討されているものの、平成27年度から始まる特例措置の段階的縮減は、待ったなしの状況にございます。

こうした背景を踏まえ、市長就任後、速やかに「第2期行政経営改革大綱」の策定に取り組んでまいりました。
現在、審議会からの答申を受け、大綱策定も終盤を迎えておりますが、財政計画の策定や補助金・使用料の見直し、「まちづくり基本条例」に基づく、まちづくりの推進など、財政運営の安定と市民サービスの向上という両面から、あるべき自治体の姿を目指してまいります。
とりわけ、新たな取り組みとなります「行政評価」は、市民モニターや市民委員からの意見を踏まえて、事業の継続を判断する内容としており、行政評価の意義並びに本市の財政状況に関し、市民の皆さんの一層のご理解をお願い申し上げます。

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予算編成の基本方針

続きまして、私自身、初めてとなりました、当初予算の編成について、その基本的な考えをご説明申し上げます。
「長期総合計画」に掲げる本市の将来像、「"げんき"と"やすらぎ"のさとやま文化都市」実現に向け、市民生活に直結する事業へ配慮しつつ、「庄原いちばん基本計画」に掲載した施策・事業を優先的に計上することとし、財政調整基金を取り崩すことなく財源確保に努めることで、収支バランスの維持を基本とした編成といたしました。

まず、歳入でございます。
自主財源の柱となる市税につきましては、給与所得者数の減少や法人税率の引き下げの影響等により、今年度当初予算を下回ると推計した一方で、消費税率の引き上げや今年度の交付実績を勘案し、「地方消費税交付金」および「地方交付税」の増額を見込んでおります。また、財政上有利な「過疎対策事業債」を活用した、新たな基金造成により、ソフト事業を確実に実施してまいりたいと考えております。

次に歳出では、合併後で最大の事業規模となります「超高速情報通信網整備事業」を含む、「いちばんづくり事業」を優先し計上いたしております。また、少子高齢化への対応による社会保障費等の増加に対し、公債費および職員人件費が減額となったほか、経常経費の抑制を図り、長期総合計画・後期実施計画と公債費負担適正化計画に基づいた内容としております。

以上の結果、平成26年度一般会計の予算規模は、平成25年度対比で、2.8%増の305億6,186万3千円となり、特別会計および企業会計を加えた全体の予算規模では、472億286万8千円で、3.5%の増となったところでございます。

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庄原いちばんづくり

それでは、当初予算案に基づき、市政運営の基本方針に掲げた「庄原いちばんづくり」に属する主な施策・事業について、ご説明申し上げます。
前段、「庄原いちばん基本計画」にも掲載し、懸案となっておりました「超高速情報通信網整備事業」並びに「防災行政無線整備事業」への対応について、ご報告させていただきます。

市長就任後、それまでの経過と既存計画を検証するとともに、市民並びに議員各位と意見を交わし、本市にとって最適な事業形態を最後の最後まで熟慮してまいりました。
その結果、企業誘致や事業所支援、若者定住の促進をはじめ、情報告知における公平性や将来性の面で優位性が認められること、加えて、事業費の抑制が可能となったことから、市内全域に民設民営方式による光回線を整備し、防災行政無線の代替として光回線を利用した「音声告知端末」を各世帯等に配備する手法が、最善であると決断した次第でございます。
早速、新年度より事業に着手し、平成30年度末での完了を目指してまいりますので、ご理解をお願いいたします。

それでは、3本柱の第1「地域産業のいちばん」でございます。
地域生活や産業基盤を支えてまいりました、農林業の衰退が否めない現状ではございますが、新たな産業への転換が容易でない本市にとりまして、その振興・復活は、欠かすことのできない重要施策であると認識いたしております。

厳しい環境にあっても、米をはじめとする多種多様な農畜産物が生産される中、現代においては、生産者や生産地、安全性や品質などの「ブランド力」が求められていることから、自然風土や土づくり、栽培・飼育の技術など、本市固有の条件や生産過程の特性を活かし、商品価値を高める「庄原ブランド」の確立に取り組んでまいります。
まずは、「比婆牛ブランド」の復活に向け、地域団体商標登録、認証制度、和牛の生産拡大等への取り組みを支援するほか、「こだわり米産地育成モデル事業」を継続してまいります。

さらに、新たに作成した、本市PRロゴマークを積極的に活用し、広報媒体やメディアを通じて庄原市を全国に発信する「シティプロモーション事業」に取り組むこととしております。

生産から加工、流通販売を一体化する「6次産業化」の育成については、大きな成果を挙げております「高野の逸品100プロジェクト事業」をモデルに、市内全域を対象とした新商品の開発を進めるとともに、「自治体ネット通信販売」を活用した特産品の販売促進などを含め、多角的な視点をもった展開を予定し、市民所得の向上や地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。

林業振興の面では、個人搬出の木材を地域通貨で買い取る「木の駅プロジェクト」の試行、地域木材の利用促進や「ひろしまの森づくり事業」の有効活用のほか、森林整備によって生じる二酸化炭素の吸収量を取引する「Jクレジット」の調査・研究を進め、環境保全と林業再生につながる仕組みづくりに取り組んでまいります。

なお、今年度、「農業振興プロジェクト」の中心的役割を担う庄原市農林振興公社の事業見直しを行い、農産物販売事業からの撤退を決定いたしました。今後も、公社のみならず、既存事業ありきではなく「見直すべきものは見直し」、「進めるべきものは進める」という姿勢で臨む所存でございます。

次に、3本柱の第2「暮らしの安心のいちばん」でございます。
生まれ、育ち、生涯にわたって健やかに暮らすためには、その基盤となり支えとなる、保健、医療、福祉および教育の充実が求められます。
特に少子化の進行は、出生数が30年前に比べ5割以上減少するなど、深刻化していることから、社会情勢の変化や価値観の多様化という、行政主導での原因解消が困難な状況にあるとはいえ、このまま手をこまねいているわけにはまいりません。
まずは、安心して子どもを産み育てることの環境づくり、経済的支援を強化するため、要件緩和の点で県下でも高水準の「第3子以降の保育料無料化」に取り組むとともに、8月からは「乳幼児等医療費助成」を中学3年生まで拡大することとしております。
また、地域の宝と称されます、子どもの出生や入学を市民全員でお祝いする趣旨から、出産祝金の継続に加え、新たに「入学祝金の支給」を予定しております。

喫緊の課題となっております、市内での「出産医療体制の再開」につきましては、具体的な道筋が明示されたことから、庄原赤十字病院への支援拡充、関係機関との連携維持に努め、1日も早く市内での出産が可能となるよう精力的に働きかけてまいります。

次に高齢者施策についてであります。市内の75歳以上の人口割合は24.6%となり、4人に1人は後期高齢者という状況を迎えております。
さらに、ひとり暮らしや高齢者のみの世帯が増加しており、公的な支援サービスをはじめ、多面的・重層的な仕組みづくり、地域で安心して暮らすことのできる社会の実現が求められていることから、民間事業所の協力を得て、世帯の異変にいち早く対応する「見守り事業」を新たに開始するほか、「おたがいさまネット事業」の全域展開など、きめ細やかな対応に努めてまいります。
一方、お元気で、地域を支える現役の高齢者の方もたくさんおられ、大変、頼もしく感じております。今後の益々のご活躍と生活意欲向上を願い、「敬老祝金」の拡充を予定しております。

さらに、国・地方を問わず緊急課題として指摘されております、インフラの老朽化対策、市民生活に直結する社会基盤の整備につきましても、計画的な実施に努め安心安全を確保してまいります。
なお、新年度の主な対象事業として、保育所、小学校の耐震改修、屋内運動場の天井落下防止対策のほか、橋梁の長寿命化補修工事を計画しております。

最後に、3本柱の第3「にぎわいと活力のいちばん」でございます。
市長就任以降、様々な場面や人々に接することで、自然や歴史、食や文化などの豊富な資源に加え、「もてなし」と優しさを持ち併せた市民が多数おられることを、改めて認識いたしました。
こうした資源や環境の強みを最大限に引き出し、市内全域に「にぎわいと活力」を創り出すため、このたび「観光振興計画」を策定いたしました。この計画に基づきまして、「広域周遊観光」や「花と緑のまちづくり」を促進するほか、教育旅行誘致等の着地型観光の推進や、観光資源のプロモーション強化などに積極的に取り組んでまいります。
また、これら交流人口を呼び込む施策に併せ「地域産業のいちばん」でも触れました、農産物加工品づくりによる6次産業化を具体化し、農林業・商工業を一体的にとらえた観光産業へと導くことで、地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。

この「にぎわいと活力」の創造には若者の力が不可欠でございますが、現実は若年層の減少が顕著となっております。若者の転出を抑制し、帰郷定住を促進するためには、働く場の確保が強く望まれることから、交通アクセスの優位性や自然に恵まれた立地条件、さらには、市内全域で使用可能となる超高速のブロードバンドサービスなどを強みとして、情報発信を強化し、私自らが精力的なトップセールスを行うとともに、組織横断的な連携により企業誘致並びに雇用拡大に取り組んでまいります。
加えて、地元雇用を促すための事業所を対象とした「雇用促進奨励金」、家業の後継者を対象とした「あとつぎ促進奨励金」、さらに、事業を始める若者を対象とした「起業促進奨励金」を創設し、若者の本市定住を奨励してまいります。

こうした環境整備や側面的支援など、魅力ある「まちづくり」に取り組んでまいりますが、定住促進で最も大切なことは、私たちが、ふるさとを守り、未来へつなぐ使命をもって「オール庄原」でその意識を醸成することにあると認識しております。
例えば、中学校や高等学校の卒業と同時に市外・県外へ転出される皆さんであっても、将来は生まれ育った地へ帰って就職・定住し、家族を守り、家庭を築き、地域を維持するという「ふるさとを愛する心のいちばん」に重心を置いた意識や意欲、価値観を育むことが必要ではないでしょうか。
そうした意図を持ちつつ、ふるさとの情報を伝え、「帰ってこいや」と帰郷を呼びかけ、市民総ぐるみの帰郷定住を展開するため、本市出身の若者や市内事業所、自治振興区などを会員とする「帰ろうや倶楽部」の活動を本格化してまいります。

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平成26年度主要施策について

次に、基本政策の体系に沿い、そのほかの主な施策概要をご説明いたします。
1協働の力で笑顔が輝くまち(自治・協働)
まず、「自治・協働」の分野では、自治振興区の活動・運営に対する支援の継続や自治振興センターの改修、さらには、新たに地域おこし協力隊員5名の配置を予定しているほか、「まちづくり基本条例」に基づき、市民団体活動への支援策を強化し、市民が主役のまちづくりを推進してまいります。

人権尊重・男女共同参画のまちづくりに向けては、講演会の開催や啓発事業の実施などにより、人権意識の高揚と人権教育の推進に努めてまいります。加えて、恒久平和の理念のもと、平和市長会議に継続加盟するなど平和行政の推進に取り組んでまいります。

そのほか、冒頭でも触れました、市制施行10周年を迎えるにあたり、市民憲章を策定するとともに式典などの記念事業に向けた準備を進めるほか、現在の長期総合計画の対象期間が、平成27年度末までとなっていることから、新たな総合計画の策定に着手することといたしております。

市税等の関係では、平成27年の固定資産評価替えに対応する評価基準を整えるほか、今定例会でご審議をお願いいたします「債権管理条例」に基づき、市税や保育料をはじめ市の債権全般を適正に管理し、公平な市民負担を確保すると同時に、より一層の滞納対策、収納率向上に努めてまいります

2さとやま資源の活用で地域が輝くまち(産業・交流)
次に、「産業・交流」の分野でございます。
農業関係では、「中山間地域等直接支払事業」などの継続に加え、新たに、県の補助金を活用し、農産物を原材料とする6次産業化に取り組む事業者、並びに園芸の重点品目を対象とした、生産体制の整備や生産拡大に取り組む認定農業者を支援することといたしております。

畜産関係については、経営安定化に資する事業の継続に加え、環境保全型農業の確立を目的に、堆肥センターの新設支援および長寿命化改修事業を実施してまいります。

林業関係では、「林業振興計画」に基づき、持続的な林業経営、森林の適切な整備・活用を図る事業を進めるほか、有害鳥獣対策への助成を継続し、農地・林地の保全強化に努めてまいります。

商工業の関係では、商工会議所・商工会と連携し、「地域振興商品券発行事業」の実施によって、地元商店での購買意欲の誘発に努め、商業活性化を図るほか、「中小企業振興対策事業」などを継続し、地場産業の育成を図ってまいります。

3自然との共生で暮らしが輝くまち環境・基盤・定住
次に、「環境・基盤・定住」の分野でございます。
環境衛生の関係では、地球温暖化防止等の観点から太陽光発電設備導入への支援を継続するほか、老朽化が著しく、早期整備が求められる「庄原市斎場」の改築について、基本設計等に着手することとしております。

道路整備では、新たに3路線へ着手し、計38路線の市道改良を進めつつ、既存道路の計画的な維持修繕により、利便性と安全性の確保を図ってまいります。
農業生産基盤の整備については、生産性の向上および合理的な管理を行うため、農道、水路等の改良に加え、ため池の耐震診断を新たに実施することといたしております。
都市環境の整備では、「庄原駅周辺土地区画整理事業」、「東城まちなみ整備事業」を計画的に進め、住宅関係では、リフォーム助成制度の予算額を拡充し継続してまいります。

上下水道の関係では、本村地区塩害対策としての上水道整備のほか、老朽化した浄水・配水施設の計画的な更新に取り組んでまいります。また、東城地域での公共下水道整備、集合処理対象外区域での合併処理浄化槽の整備を継続し水質保全と快適な生活環境の改善を図ってまいります。

消防・防災の関係では、防火水槽、小型ポンプ付積載車等の消防設備を計画的に整備・更新するほか、常備消防においては、「消防救急無線」のデジタル化の完成を目指してまいります。
消費者行政、防犯関係では、「消費生活相談員」および「生活安全相談員」を継続配置し、市民生活の充実を図りながら安心安全な消費生活維持に取り組んでまいります。

4心と体の健康づくりで命が輝くまち(保健・福祉・医療)
次に、「保健・福祉・医療」の分野でございます。
身近な場所での、市民のしあわせ実現を趣旨とする「第2期地域福祉計画」の策定に取り組むほか、新たに生活困窮者の相談支援事業を実施することとしております。

このほか、消費税率引き上げに対する臨時的な影響緩和策である、「臨時福祉給付金」の円滑な支給に努めてまいります。

児童福祉では、同じく、消費税率引き上げに伴う「子育て世帯臨時特例給付金」の円滑な支給に努めるほか、引き続き、発達支援や育児相談の充実に留意し、子育てに対する不安軽減を図ってまいります。

高齢者福祉では、第6期となる「高齢者福祉計画・介護保険事業計画」を策定するとともに、関係施策および介護保険制度の円滑な実施・運用に努めてまいります。

障害者福祉では、障害に対する理解を深める研修や啓発事業の実施、「要約筆記者育成講座」の開催など新たな事業に取り組み、障害者福祉の向上と自立促進に努めてまいります。

保健医療の関係では、今年度策定いたしました「第2次食育推進計画」に沿って、食に対する理解促進と、実践活動を推進し、生活習慣病予防と健康づくりを支援してまいります。加えて「健康診査事業」や「各予防接種事業」を継続実施してまいります。

そして、西城市民病院においては、今年度策定した「経営改革プランの中間見直し」および「第2次実施計画」の実践により、安定した経営を図りつつ、良質な医療の提供に努めてまいります。

5ふるさとを愛する心で人が輝くまち(教育・文化)
最後に「教育・文化」の分野でございます。
学校教育では、児童・生徒の読書活動の推進体制を図るため、新たに図書館司書4名を配置し、各学校において、本の紹介、読み聞かせを実施するほか、非常勤講師の継続配置により、複式学級や少人数学級への指導充実に努めてまいります。

生涯学習の関係では、4年に1度の公開となります、国指定重要無形民俗文化財「塩原の大山供養田植」を支援するほか、レベルアップスポーツ教室の充実により、技術の向上、指導者育成に併せ、少年少女を対象としたスポーツへの参加拡大を図ってまいります。

国際交流については、友好協力協定を締結しております「中国四川省綿陽市」との交流を深めるため、新年度におきましては、綿陽市行政関係者の招聘と本市から青少年訪問団の派遣を予定いたしております。

次に、懸案事項でございます「木質バイオマス利活用プラント整備事業」への対応について、報告させていただきます。

本事業につきましては、3年以上、工場が稼動しておりませんでしたが、事業継承を検討している企業が、昨年12月に工場および機械設備の使用貸借契約を締結し、現在、調整運転が進められている状況にございます。
今後は、この調整運転の状況を見極めつつ、必要に応じて、外部専門家で構成する「事業検討委員会」を設置し、その報告をもって、事業継承についての方向性を導き出してまいりたいと考えております。
また、グリーンケミカル社に対する補助金の交付決定の取消し、並びに返還命令につきましては、国による判断を待って対応することとしておりますので、ご理解をお願いいたします。

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おわりに

以上、平成26年度の主要施策等について、ご説明申し上げてまいりました。
年々、厳しさを増す本市の課題は、今日明日で解決できるような簡単な内容ではございませんが、「自らの地域は自ら創る」といった気概をもった市民の皆さん、そして、ふるさとを忘れることなく応援してくださる皆さんも多数おられます。

一例を紹介いたしますと、昨年「道の駅たかの」と「休暇村吾妻山ロッジ」が、観光客を対象に効果的・先駆的な「おもてなし」の向上に取り組まれているとして、広島県知事の表彰を受賞されました。
また、「比和町郷土芸能振興会」が、広島県の豊かさと活力の創造に寄与したとして、地域文化功労者に選ばれたほか、地域振興等に顕著な功績があったとして、「庄原の小児医療を考えるひだまりの会」が県知事表彰を受けられました。

さらに、遠く離れた地から「ふるさと」を気にかけ、支援をいただいている方も少なくありません。昨年、母校東城小学校の改築にと、多額の浄財をご寄附いただいたほか、平成20年度より開始した「ふるさと応援寄附金」には、今日までの6年間で約370名の方々から、6千万円を超える本市への期待と励ましをお寄せいただいております。

私自身、こうした取り組みやふるさとへの想いを支えとし、常に市民起点の意識を忘れることなく、「オール庄原」の叡智を結集して「庄原いちばんづくり」に邁進してまいります。

議員各位、並びに市民の皆さんのご理解とご協力を心よりお願い申し上げます。

なお、予算以外の議案として、「庄原市過疎地域自立促進基金条例」など、条例案18件、そのほか「庄原市固定資産評価審査委員会委員の選任同意」など、35件を提案しております。
どうか、慎重なご審議をいただき、ご議決を賜りますようお願いいたします。

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平成26年度施政方針2.jpg

※「用語解説」のご連絡については、ウェブリオまでお問い合わせください。

企画課
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企画調整係:市の基本構想・基本計画・実施計画、人口減少対策の総合調整、組織・機構および定数管理など
電話:0824-73-1128
電子メール:kikaku-chousei@city.shobara.lg.jp
デジタル推進係:地域情報化計画、行政手続きのオンライン化など
電話:0824-73-1148