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平成30年度施政方針

2月26日(月)に開催された本会議において、木山市長が平成30年度の施政方針を述べました。

(写真:本会議場で施政方針演説をする木山市長)本会議場で施政方針演説をする木山市長

  1. はじめに
  2. 社会情勢の現状認識
  3. 市政運営の基本方針
  4. 予算編成の基本方針
  5. 庄原いちばんづくりの主要事業
  6. 平成30年度主要施策について
  7. おわりに
はじめに

平成30年度当初予算案のご審議をお願いするにあたり、私の市政運営に対する一端を申し述べ、議員各位並びに市民の皆さんのご理解、ご協力を賜りたいと存じます。

この冬は、断続的に降る大雪や厳しい寒波に見舞われました。
市民の皆さんの生活への影響が懸念されましたが、建設業関係、地域の皆さんの協力を得て、除雪等へ努めたところ、幸いにも大きな被害の発生には至っておりません。引き続き、市民生活を守るため万全を期してまいります。

2期目のスタートを切った平成29年度は、3月24日にオープンします「国営備北丘陵公園北入口エリア」の社会実験事業や先月供用を開始しました有害鳥獣処理施設に加え、まもなく完成予定の和牛TMRセンターのほか、「比婆いざなみ街道マラニック」の開催など、第1期中に築いてまいりました取り組みを、成果として目に見える形でお示しすることができたものと受け止めております。

とりわけ、市内での産科再開は市民の皆さんと一緒に喜ぶべき大きなニュースでございます。
合併時の平成17年に庄原赤十字病院での産科が休止となり、市内で出産できる医療機関がなくなったことは、本市の将来に大きな不安を投げかけました。
私は市長就任以来、人口減少抑制と将来の本市を担う若者定住のためには、子育て支援の充実が不可欠であり、特に、安心して子どもが出産できない環境は、極めて重要な課題であると認識し、市内での産科再開に向け、庄原赤十字病院、広島県と連携を図り、広島大学等の関係機関へ精力的な要望を行ってまいりました。
さらに、安心が実感できる子育て環境を構築する「こども未来広場整備構想」を立案し、小児科医師の誘致をはじめとする、小児科診療所および病児病後児保育施設など、産科再開へ向けた環境整備を進めてきたところでございます。
こうした取り組みが実を結び、いよいよ新年度より、悲願でありました市内での産科が13年ぶりに再開する見通しとなったところでございます。
一旦分娩が休止となった自治体で、産科が再開される事例は珍しく、県内では初めてとなりますが、このたび、喜ばしい結果に至りましたことは、関係機関並びに市民の皆さん、議員各位のご理解とご協力の賜物であり、深く感謝申し上げます。

このほかにも、昨年11月には、地方自治法施行70周年記念式典が、天皇皇后両陛下ご臨席のもとに挙行され、自らの創意工夫により優れた施策を実施し、地方自治の充実発展に寄与した自治体として、庄原市が総務大臣表彰を受賞いたしました。
この受賞は、自治振興区を中心とした特色ある地域づくりの推進、合併により広域化した各地域の資源を生かした「比婆いざなみ街道物語」や「庄原さとやまオープンガーデン」をはじめとする、市民の皆さんの参画と協働により進めてまいりました取り組みなどが評価されたものでございます。
市政を預かる者として、大きな励みになるものであり、全力で市政運営に取り組む決意を新たにしたところでございます。

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社会情勢の現状認識

次に、本市を取り巻く社会情勢でございます。
国政においては、昨年の衆議院議員選挙を経て第4次安倍政権が発足し、少子高齢化を国難とも呼ぶべき危機と捉え、働き方改革や人づくり革命、生産性革命などに加え、全世代型の社会保障に転換していく方針が打ち出されております。
また、引き続き「地方創生」を重要政策と位置付け、先般の安倍首相の施政方針演説では、若者が夢や希望を持てる農林業改革を力強く進めるとともに地方の創意工夫や熱意を応援するとしており、本市におきましても地域資源を掘り起こし、それぞれの特性を活かした事業の提案により、国の支援を確保してまいります。

広島県政に目を転じますと、平成30年度県政運営の基本方針において、「欲張りなライフスタイル」の実現を掲げ、4つの基本施策に注力していくとしており、なかでも「地域活力の基盤づくり」として「中山間地域の地域力強化」を明言されていることから、本市といたしましても、県との連携をより一層深めながら、活力ある地域づくりを推進してまいります。

続いて、市民生活に関する現状でございます。
有効求人倍率は依然として高水準で推移し、雇用保険の受給者数も減少傾向にあるほか、給与所得者一人当たりの所得額が増加するなど、雇用情勢は回復基調が続いているものと認識いたしております。
このほか、生活保護世帯や小中学校の要保護対象者等の割合も減少傾向で推移しておりますが、広島県が昨年7月に実施した「子どもの生活に関する実態調査」の速報値では、本市の生活困難層に該当する家庭の割合が、広島県の平均を上回っております。
こうした状況も踏まえ、国や県の施策等を注視しつつ、引き続き、総合的な施策を展開し、住民福祉の増進を図るとともに、市民の皆さんの声に耳を傾け、暮らしの安心の確保と不安の解消に努めてまいります。

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市政運営の基本方針

次に、平成30年度の市政運営における、基本的な方針を述べさせていただきます。
まず、第1に、本市における最上位の行政計画であります「第2期長期総合計画」に基づく施策の推進でございます。

本市の人口は、昭和22年以降減少が続き、今後も減少することが見込まれております。
人口の減少は、地域全体を負のスパイラルに陥らせることから、本市の最も重要な課題と捉え、その抑制に向けた総合的な取り組みの継続・強化に努めているところでございます。

定住施策を利用した市外からの新規定住者の状況を申し上げますと、平成28年度本市への新規定住者は、県内では世帯数が2番目に多く、定住者数は最も多くなっております。平成29年度におきましても平成28年度の実績を上回る見込みとなっており、本市の定住促進施策が着実に実っていると自負しております。

また、本市の人口減少率は、近年、縮小傾向で推移しており、引き続き「第2期長期総合計画」に基づき、定住をはじめ、産業交流、基盤整備、福祉医療、教育などの総合的な施策の着実な実施とともに、官民一体となったオール庄原の力を結集し、人口減少の克服に立ち向かってまいります。

第2は、「庄原いちばんづくり」の進化でございます。
市長に就任して以来、「やっぱり庄原がいちばんええよのぉ」と思える「まちづくり」を推進してまいりました。
「地域産業」、「暮らしの安心」、「にぎわいと活力」を柱とした施策・事業の展開により、比婆牛ブランドの復活、産科再開のほか、本市への総観光客数が過去最高の287万5千人を記録するなど、随所に手応えも感じているところでございます。

一方で、本市の抱える課題は山積しており、さらに、わが国全体が本格的な人口減少・少子高齢化社会を迎え、今後、社会構造に大きな変化が予想されるなか、市民生活への影響を見極め、いかにして対処するかが重要であると認識いたしております。

このため、昨年2月に策定いたしました「庄原いちばんづくり」を一層進化させる必要があることから、これまでの取り組みを継続・充実させるとともに、本市に眠る新たな資源を掘り起こし、時代の変化に対応した新たな施策として磨き上げ、育てる取り組みを重点的に強化・促進してまいります。
なお、「庄原いちばんづくり」の進化に向け、組織機構の見直しにより、いちばんづくり課を1課1係に再編し、重要施策等を集中的かつ横断的に推進する専門部署として強化を図ることとしております。

第3は、「第2期持続可能な財政運営プラン」の着実な取り組みでございます。
既にご承知のとおり、人口減少および合併算定替えの特例措置縮減による普通交付税の大幅な減額などにより、平成30年度以降における収支バランスの維持が危惧されることから、持続的・安定的な行政サービスの提供、多岐にわたる行政課題等に対応するため、昨年11月に「第2期持続可能な財政運営プラン」を策定いたしました。

本プランでは、平成30年度から33年度までの4年間を前期実施期間と定め、収納率の向上による市税の増収や新たな財源の掘り起こし等による歳入確保、物件費や補助費等の見直しによる歳出抑制を着実かつ計画的に進めることにより、健全な財政運営と将来を見通した財政基盤を構築することとしております。
市民の皆さんのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
なお、歳出抑制のみを図るものではなく、「美しく輝く里山共生都市」の創造に向け、解決すべき課題や重点事業に着実に取り組むとともに、集中と選択および新たな着想により「第2期長期総合計画」や「庄原いちばんづくり」に基づく施策を推進していく所存でございます。

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予算編成の基本方針

続きまして、当初予算の編成に対する基本的な考え方および概要について、ご説明申し上げます。
平成30年度予算は、先ほど申し述べました「第2期持続可能な財政運営プラン」に基づき「第2期長期総合計画」に掲げる将来像「美しく輝く里山共生都市」の実現を希求し、市民の皆さんの安心に配慮しつつ、「前期実施計画」および「庄原いちばんづくり」に掲載した施策・事業の着実な推進に向け、予算編成に努めたところでございます。

まず、歳入でございます。特例措置の段階的な縮減が4年目を迎える普通交付税につきましては、平成29年度当初予算との比較で約5億4千万円の減額を見込んでおります。
また、市税につきましても、給与所得等の増加による個人市民税の増額が見込まれるものの、法人市民税は、事業所数減少等の要因により減額といたしました。
さらに、固定資産税が評価替えの影響等により減額となる見込みであり、トータルでは平成29年度を下回ると想定しております。
なお、引き続き、財政上有利な「過疎対策事業債」や「合併特例債」の充当に加え、「地域振興基金」の活用などによって財源確保に努めたところでございます。

次に歳出では、子育て支援施設や保育所の改築、都市再生整備事業に伴い、平成29年度当初予算との比較で、民生費、土木費が増加となった一方で、小児科診療所や比和温泉あけぼの荘の整備事業終了による衛生費の減額のほか、計画的な市債発行に取り組んだ結果、公債費が減額となっております。
なお、「第2期持続可能な財政運営プラン」の実施により歳入確保および歳出削減に努めたところでございますが、歳入歳出の収支均衡を図るため財政調整基金の一部を取り崩すこととしております。

こうした厳しい財政状況ではございますが、医療体制や子育て環境の充実を含む、「庄原いちばん・未来づくり予算~進化~」が編成できたものと考えております。
以上の結果、平成30年度一般会計の予算規模は、平成29年度対比で、1.5%減の298億6,457万4千円となり、特別会計および企業会計を加えた全体の予算規模でも、1.3%減の464億8,736万2千円となったところでございます。

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庄原いちばんづくりの主要事業

以上の基本方針を念頭に、当初予算案に基づき、まずは「庄原いちばんづくり」の3つの分野別政策・各施策体系に沿って、主な事業をご説明申し上げます。

分野別政策のひとつには、「地域産業」のいちばんでございます。
「新たな可能性で切り開く持続的な地域産業の構築」につきましては、間もなく完成予定の「和牛TMRセンター」の円滑な運営のための支援を継続し、和牛農家の経営安定化や転作等による水田の有効活用につなげてまいります。
また、市内の中小企業者に対し、「人材育成」、「販路拡大」、「創業」などの分野に資する支援制度に加え、新たに創設した「研究開発」分野への支援により、商工業の振興、地域経済の活性化を図ってまいります。

「地域資源を活用した新たな"食の魅力ブランディング"」では、比婆牛のブランド力をより一層高め、価格向上や増頭につなげるため、地域団体商標を活かした市場開拓のほか、生産基盤の強化に対する支援を継続するとともに、引き続き、地理的表示保護制度「GI」への登録を進めてまいります。
また、全国のコンクールで高い評価を受けている庄原産「こだわり米」の販売促進等を支援することにより、高価格化と生産拡大、そして庄原産米の知名度向上につなげてまいります。
さらに、県立広島大学へ研究をお願いしております、本市に適したワイン用ぶどうの品種を選定し、早期の事業化に向けた取り組みを進めるほか、山林整備と特用林産物の生産増進を目的とした、マツタケ山の環境整備に対する奨励制度を継続し、庄原産マツタケの復活をめざしてまいります。
加えて、有害鳥獣処理施設において処理する、ジビエ肉のブランド化への取り組みも進めることとしております。

「技術革新による産業モデルの構築と雇用基盤の確立」では、ドローン活用推進事業を拡充し、農業・観光分野における課題解決・魅力向上に資する新技術の構築と地域経済の活性化に努めてまいります。
また、「働き方改革」推進の高まりを背景として、豊かな自然環境と交通アクセスの優位性、超高速ブロードバンド環境など本市の特性を活かし、庄原市ならではの働き方を描く「サテライトオフィスの誘致」に取り組み、働く場の創出と移住定住につなげてまいります。

ふたつには、「暮らしの安心」のいちばんでございます。
「安心を実感できる子育て環境の整備」では、本市の子育て世代に、大きな安心感をもたらす「庄原市こども未来広場」へ小児科診療所と病児病後児保育施設を開設することに加え、新たに子育て支援施設「庄原ひだまり広場」を移転新築し、子育て環境を一層充実させることとしております。
さらに、庄原赤十字病院に対し、産科再開および安定的な運営に必要な支援を行い、医療体制の充実を図ってまいります。
このほか、老朽化した西城保育所の移転新築に本格的に着手し、この中では、病後児保育の体制も確保することとしております。

「高齢者の生活に対応するコンパクトな基盤の整備」では、西城、比和地域に続き、新たに高野地域へ高齢者冬期安心住宅を整備いたします。
さらに、「地方創生推進交付金」を活用し、官民連携により移動販売車が定期的に小集落を巡回する事業に取り組み、高齢者の生活支援に加え地域コミュニティの維持、買い物弱者の支援に努めてまいります。

「安心安全で快適な生活基盤の確保」では、最終年度となります、超高速情報通信網整備を口和・高野・比和・総領地域で実施することとしており、いよいよ市内全域で超高速インターネットと住民告知放送の利用が可能となります。
また、新焼却施設整備につきましては、先般、地元自治会の皆さんのご理解・ご協力を得て「新焼却施設の建設および運転管理に関する協定書」の調印、締結を行いました。
これにより、平成30年度においては、生活環境影響調査を継続し、用地造成に向けた実施設計等に着手するとともに、ゴミの焼却時に発生する熱資源について、地域活性化等への活用策の検討を進めてまいります。

「次代を活躍・牽引できる人材の育成」では、外国語指導助手を増員し、全ての小中学校における外国語教育を充実させるほか、ICT活用教育モデル事業を継続し、「タブレット端末」を導入している中学校のモデル校での実証研究を深めるとともに、個々の児童生徒に対応した「分かる授業」、「魅力的な授業」の実現に向けた検証を行うこととしております。

最後に「にぎわいと活力」のいちばんでございます。
「人口ビジョンに基づく将来人口維持と地域課題解決への挑戦」では、官民協働のオール庄原体制による人口減少対策について協議する場を設置し、効果的な取り組みを進めてまいります。
また、「定住支援アクションプラン」に基づき、転入者の住宅取得・改修にかかる助成や、全地域に定住支援員を配置するほか、空き家バンク事業の充実など、転入定住者のさらなる拡大に努めることとしております。

「新たな『にぎわいの潮流』の創出」では、庄原市街地に点在する公共施設のあり方を検討するため、検討委員会において、市民会館および一体的な建物である庄原自治振興センターの整備の方向性を検討いただいており、新年度には、検討委員会からの意見を踏まえ、方向性をお示しできるよう努めてまいります。
また、来月より「国営備北丘陵公園北入口エリア」の社会実験事業がスタートいたします。備北丘陵公園を訪れる年間約50万人の来園者に、本市の魅力を直接伝える場として、「情報発信」、「地域物産の販売」、「地域交流拠点」の事業展開に運営協議会および関係者とともに最善を尽くしてまいります。

「多様な地域資源を結び、輝かせる連携軸の構築」では、昨年、はじめて開催いたしました「比婆いざなみ街道マラニック」は、市民の皆さんや高校生、各種団体による一体感の醸成に加え、参加者からの評価も高く、引き続き、新年度も「比婆いざなみ街道」の認知度を上げるシンボルイベントとして開催し、沿線地域の活性化を図るとともに、新たに、山陰から山陽をつなぐ広域連携にも取り組んでまいりたいと考えております。
また、本市が誇る「花と緑」の観光資源を連携させ、周遊観光の促進や一体的なPR活動を行うことで、「花と緑のまち・庄原」の認知度を高めるとともに、県内有数の食材、雄大な自然、古くからの伝統文化等、本市ならではの地域資源を活用し、魅力ある体験プログラムの開発に取り組むなど、誘客の促進を図り、さらなるにぎわいを創出してまいります。

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平成30年度主要施策について

次に、「第2期長期総合計画」に掲げました基本政策の体系に沿い、そのほかの主な施策概要をご説明申し上げます。
"絆"が実感できるまち(自治・協働・定住)
まず、自治・協働・定住の分野「"絆"が実感できるまち」でございます。
「自治・協働の推進」では、行政運営のパートナーである自治振興区の運営や活動の支援および活動拠点となる自治振興センターの計画的な改修を継続するほか、まちづくり活動を行う市民団体の皆さんを応援し、活力ある「まちづくり」を推進してまいります。

「人権尊重社会」および「男女共同参画社会」の実現に向けましては、講演会の開催や啓発事業の充実により、人権意識の高揚と人権教育の推進に努めるほか、女性相談員の継続設置と庁内の相談体制を充実させ、DV被害者のサポートに取り組んでまいります。

「定住の促進」では、ジビエの推進に取り組む「地域おこし協力隊員」を新たに配置予定のほか、自治振興区へ配置する「地域づくり協力隊員」とともに、新たな人材による地域活性化と隊員の定住・定着につなげてまいります。

「効果的・効率的な行財政運営」では、組織全体の基礎的能力の向上を目的に職員研修の充実を図ってまいります。
市税等に関しましては、市民負担の公平性を保つため、引き続き適正な課税と徴収に努めるとともに、厳正な滞納整理、納付環境の整備を行うことで収納率の向上につなげてまいります。
また、公共施設等総合管理計画に基づき、施設総量の適正化に向けた方向性を明確にするための、個別施設計画策定に着手することとしております。

"にぎわい"が実感できるまち(産業・交流)
次に、産業・交流の分野「"にぎわい"が実感できるまち」でございます。
「農林水産業の振興」では、「農業振興計画」および「林業振興計画」に基づき、将来にわたって持続的に発展していく施策を、計画的に実施してまいります。

まず、農業の分野では、「中山間地域等直接支払事業」や「多面的機能支払事業」などの継続により、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮のための地域活動や営農活動を支援いたします。
また、広島県が推進する「大規模キャベツ生産団地構想」に基づく、高野地域の整備支援に加え、口和地域で開始する調査を支援することとしており、新たな農産物の産地化につなげてまいります。

有害鳥獣対策では、防除柵等の設置に対する支援に加え、有害鳥獣処理施設の円滑な運営を行い、防除・捕獲の両面から対策を強化し、農作物への被害軽減を図ってまいります。

畜産の分野では、和牛の飼育および乳用牛の導入、養豚の飼養頭数の増加等に対する助成や、新たに国の補助制度を活用した畜産施設の整備助成により収益力の強化を図るなど、畜産経営の安定化に資する支援を実施することとしております。

林業の分野では、「ひろしまの森づくり事業」等を活用した、森林の適切な整備と育成・保全に努める事業を進めるほか、持続的な林業経営や木の駅プロジェクト等への支援に加え、本市が誇る豊富な森林資源を活用した産業の振興・活性化が課題と認識しており、有効・有益な事業の可能性について研究してまいりたいと考えております。

「商工業の振興」では、企業の機能と構造の近代化および地域産業の育成・活性化のため、設備投資や融資制度等の助成を継続するほか、全国的な人手不足が懸念されるなか、広島市内の学生や求職者を対象に本市の企業が求人説明や意見交換の場を設ける、新たな合同就職面接会を支援し、人材確保につなげることとしております。
また、企業誘致につきましては、工場跡地や遊休地等の活用を促す新たな支援制度の創設を検討するとともに、これまで培ってまいりました人脈等を通じて、企業進出の可能性を掘り起こし、積極的かつ粘り強く働きかけてまいります。

「観光交流の推進」では、本市が全国に誇る観光地「帝釈峡」の環境改善に関係団体等と協力し取り組むほか、地方創生推進交付金を充当し取り組みを進めてまいりました「ラフティング」を活用し、体験型教育旅行を積極的に受け入れるなど、本市の基盤を生かした観光地域づくりを推進するとともに、増加する訪日外国人等を対象とした、プロモーション活動を強化してまいります。
また、現在の観光振興計画の対象期間が平成30年度までとなっていることから、成果と課題を検証し、庄原市版DMOの設立を見据え本市の観光振興の指針となる、新たな計画策定に着手することとしております。

"快適な暮らし"が実感できるまち(環境・基盤・交通・情報)
次に、環境・基盤・交通・情報の分野「"快適な暮らし"が実感できるまち」でございます。
「道路網の整備」では、「道路整備基本計画」および「道路施設維持管理基本計画」に基づき、新たに着手予定の12路線を含む、計51路線の市道改良を進めつつ、既存の道路施設等の計画的な維持修繕を図り長寿命化を推進し、利便性と安全性の確保に努めてまいります。

「情報通信基盤の整備」では、超高速情報通信網の整備に併せまして、光ファイバー網を使用した公共施設への公衆無線LAN整備を拡充し、「Wi-Fi」によるインターネットへの接続環境を確保することで、市民・観光客の皆さんの利便性向上を図ることとしております。

「上下水道」の分野では、地域水道ビジョンに基づく安定的な水の供給施策を推進するとともに、計画的な更新・長寿命化を実施し、水質保全と快適な生活環境の維持・改善を図ってまいります。
また、新年度より広島県と県内市町の水道事業の統合を協議する検討組織が発足予定であることから、十分な議論のもと最適な手法を検討してまいります。
なお、下水道事業におきましては、水道事業と同様に計画的な更新・長寿命化を推進するほか、公共下水道事業を公営企業会計へ移行する準備を進めることとしております。

「生活交通の充実」では、「生活交通ネットワーク再編計画」に基づく日常生活の移動手段の確保に努めるほか、本年度設置いたしました協議会におきまして、芸備線の存続に関する総合的な対策等について、調査・研究を行ってまいります。

「住宅施策」では、東城地域の川西公営住宅建て替えに伴う造成工事に加え、「空き家調査」による実態把握に基づき、利活用を含めた空き家の適正管理に取り組むほか、若者向け住宅の整備について検討してまいります。

「市街地の活性化」では、「庄原駅周辺土地区画整理」および「都市再生整備」を計画的に推進し、都市基盤の整備と市街地の環境充実を図ることとしております。

「生活の安全確保」では、消防団活動に対する装備充実を図るとともに、常備消防口和出張所の高規格救急車更新等のほか、「消費生活相談員」および「生活安全相談員」の配置を継続し、相談対応や情報提供等により、市民生活の安心安全を確保してまいります。

「平和事業の推進」では、緊迫する国際情勢において、核兵器の廃絶と恒久平和の実現を訴え続けるため、セミナーやパネル展などの啓発事業に取り組むとともに、平和首長会議等を通じて、人類の共存を脅かす諸問題の解消・解決に向け、粘り強く働きかけてまいります。

「環境衛生の充実」では、平成30年11月の一部供用開始に向け「庄原市斎場」整備を計画的に進めるほか、利用者の快適性を確保するため、東城「平安の森」の空調設備を順次更新することとしております。

"あんしん"が実感できるまち(保健・福祉・医療・介護)
次に、保健・福祉・医療・介護の分野「"あんしん"が実感できるまち」でございます。
「子育て支援」では、中学3年生までの「医療費助成」と「第2子保育料の半額」、「第3子以降の保育料無料化」の継続により、子育て世帯の負担軽減を図ります。
また、小奴可認定こども園が開設する病後児保育室整備に対し、国・県の補助制度を活用し助成を行い、子育て環境の充実を支援してまいります。
さらに、現在の「子ども・子育て支援事業計画」の対象期間が平成31年度までとなっていることから、新たな計画策定に向けたアンケート調査等を実施することとしております。

「高齢者の自立支援」では、現在、策定中の「第7期高齢者福祉計画・介護保険事業計画」のもと、関係施策および介護保険制度の円滑な実施・運用を図るほか、医療・介護・地域がバランスよく機能した「地域包括ケアシステム」の支援体制の充実に努めてまいります。
なお、介護保険料につきましては、新たな計画に基づき、新年度より改定をお願いすることといたしております。

「障害者の自立支援」では、「障害者総合支援法」に基づくサービスや事業を適正に実施するとともに、「障害者差別解消法」を踏まえた研修や啓発事業を継続するほか、関係団体への支援により、障害者福祉活動の充実を図ってまいります。
また、本年10月に広島県身体障害者福祉大会が本市で開催される予定となっており、地元自治体として支援・協力をいたします。

「地域福祉の向上」では、「地域福祉計画」に基づき、誰もが安心して暮らせる地域づくりに対する関心と機運の醸成を図り、地域における支え合いの活動を広げるほか、地域福祉にかかわる多様な団体の活動を支援してまいります。

「健康づくりの推進」では、「健康づくり計画」に基づき、健康意識の醸成や疾病予防を推進するほか、食を通じて生涯にわたる心身の健康増進を推進する、新たな「食育推進計画」を策定いたします。
また、自殺対策を強化するため、新たに「自殺対策計画」の策定に取り組むこととしております。
なお、改築工事を進めております健康増進施設「比和温泉あけぼの荘」が供用開始となることから、施設の利用促進とともに健康づくりを推進してまいります。

「医療の充実」では、庄原赤十字病院における高度医療・専門医療および救急医療体制の確保に対する支援に加え、地域に欠かすことのできない診療所の医療機器更新などにより、医療・診療環境の維持・充実に努めてまいります。
また、西城市民病院では、引き続き、安定的な経営に取り組むとともに医師の確保・定着支援、医療機器の更新など、良質な医療の提供と地域の包括ケア拠点施設として充実を図ってまいります。

「社会保障制度関係」では、生活保護に至る前段の支援策として「住居確保給付金」の支給を継続するとともに、生活困窮者に対する包括的・継続的な相談支援の強化を図ってまいります。
また、広島県が財政運営の主体となる国民健康保険の広域化に伴い、県内における保険税率の標準化を段階的に進めるため、本市におきましても保険税率の改定をお願いすることとなりますが、今後とも、介護予防や健康づくり事業等を通じて、安定した事業運営に心がけてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

"学びと誇り"が実感できるまち(教育・文化)
最後に教育・文化の分野「"学びと誇り"が実感できるまち」でございます。
「学校教育の充実」では、新学習指導要領に基づく授業改善や全県展開となる「学びの変革」の推進に向けた取り組みに加え、グローバルな人材育成を目的とした、英語検定料の助成とイングリッシュキャンプを継続するほか、生徒の感性を高め、豊かな情操を育むとともに、同世代の一体感を「ふるさと愛」につなげる取り組みとして定着した「中学校合唱コンクール」を開催いたします。
施設整備では、引き続き、全小学校の普通教室へ冷房整備を進めるほか、老朽化した学校施設の修繕工事などを計画的に実施し、教育環境の充実・改善を図ってまいります。
なお、先般、教育委員会議において決定されました「学校適正規模・適正配置基本計画」につきましては、対象となる学校の保護者をはじめ、地域ごとの説明会を開催し、丁寧な議論を念頭に、ご理解をいただけるよう進めることとしております。

「生涯学習・社会教育の充実」では、各自治振興センターにおける生涯学習事業の実施や社会教育団体への支援を継続するほか、「子どもの読書活動推進計画」のもと、読書意欲の醸成および読書環境の充実を図ってまいります。

「芸術・文化の推進」では、4年に1度の開催となります、国指定重要無形民俗文化財「塩原の大山供養田植」をはじめ、地域文化振興事業や文化活動団体への支援を継続するほか、市民会館のトイレを洋式に改修し、利用者の利便性向上に努めてまいります。

「スポーツの推進」では、「第2期スポーツ推進計画」のもと、年齢・性別を問わず、各種スポーツ活動への参加機会の拡充に努め、心身の健全育成を推進するとともに、高野水泳プールの改築やスポーツ広場の照明をLED化するなど、施設整備にも取り組むこととしております。

「家庭・地域の教育力の向上」では、新たに、学校・家庭・地域が連携した「家庭教育支援チーム」を設置するほか、地域社会全体で子どもを育み、学習を支援する「地域未来塾事業」を拡充するとともに教育活動を周知し、一緒に教育を考え、創り出す土壌をつくるための「教育フォーラム」を継続してまいります。

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おわりに

以上、平成30年度の主な施策・事業について、ご説明申し上げました。
新庄原市2代目の市長として、市政の舵取りを託され、早くも5年が経過しようとしております。
この間、「庄原いちばん」を掲げ、その取り組みとともに市内各地で地域活性化につながる官民の動きが、着実に芽吹いていると実感しております。
「比婆ふぐ」と名付けられました、トラフグの陸上養殖をはじめ、構造改革特区制度と本市の資源を活用した「どぶろく」の生産・販売のほか、市内の事業所や団体、自治振興区などによる本市の最重要課題である人口減少対策を考える民間主導の会議が設立されました。

一方で、克服すべき課題も山積しており、将来像に掲げております「美しく輝く里山共生都市」に加え「やっぱり庄原がいちばんええよのぉ」と実感できるまちづくりは、手応えを感じつつも、今後さらなる努力と進化を積み重ねていく必要があるものと認識いたしております。

目まぐるしく変化する社会情勢や多様な行政課題に対し、柔軟かつ的確に対応するためには、あらゆる可能性を探求するとともに、既成の観念にとらわれることのない、しなやかな発想が必要であると考えております。

このたび、新たな国際平和・友好交流について、調査・検討することを表明いたしました。
昨年10月に国際友好都市である中国・四川省綿陽市を訪問した折、中国ジャイアントパンダ保護研究センターから招待をいただき「今後様々な視点から研究・協議を行う交流をはじめてはどうか」との申し出を受けました。
本市の存在感が全国に拡がり、平和・友好の架け橋となりうる可能性を見極めるため、新たな交流を踏まえた調査・研究に取り組み、地域活性化を図る所存でございます。

冒頭にも触れました「産科の再開」は、今後の市政運営の教訓として、決して諦めることなく、あらゆる可能性を探りつつ、粘り強く取り組むことの大切さを再認識させてくれました。
夢と希望を描き、志を高く持って、克服すべき様々な課題に積極果敢に挑戦し続けることで、必ずや道は拓かれるものと確信しております。

最後になりますが、市政を預かる責任者として、住民福祉の増進を念頭に、市民の皆さんの声にしっかりと耳を傾け、安心を実感し、夢と誇りを持てる「庄原いちばん」の実現に全力を尽くす所存でございます。
議員各位、並びに市民の皆さんのご理解とご協力を心よりお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

なお、予算以外の議案として、「庄原市犯罪被害者支援条例」など、条例案27件、そのほか「庄原市教育委員会教育長の任命の同意について」など、16件を提案いたしております。
どうか、慎重なご審議をいただき、ご議決を賜りますようお願いいたします。
ご清聴ありがとうございました。

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本会議場で施政方針演説をする木山市長2

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